まぶたを開けた時
「financhers……?」
はっきりとは読みとれないけれど、そう書いてある楽譜。
作者も不明
ピアノの楽譜ではなくオーケストラの総譜
一番最初の音が、全ての楽器で表現されていた。
「───────────あっ」
この曲………!
思った瞬間、手のひらの総譜が光を放った。
放射線状の光が手のひらから盛れて次第に光は強さを増して、目を閉じれずにはいられなかった。
「なにこれ………っ!!?」
手で目を守るように楽譜を落として庇った時、光も感じなかったのに
私はそのままギュウウと目を強く瞑った。
これから起こることなんて、常識では考えられないのだから。