まぶたを開けた時


また私の体に変な汗が滲む。

吐き気も最悪だし、頭もクラクラ




もう限界、ってところで私は馬車を飛び降りた。



吐いたらスッキリするし




そうは思っても、すごい人



馬車を降りてすぐだった広場はもう沢山の人でごったがえしていた。


随分芸妓さんは人気らしい。



そんなことより、私は走った。

こんな公共の場で吐けますか!?

アレンの顔に泥を塗るような真似は到底出来ないし、
私、女だし



走って走って走って広場から少し離れた茂みに身を潜めた。



もう無理



×※〇*☆∀♪・℃¥$¢♂♀!!!!!



………………オエ。万事休す?


大分楽になったけど、まだ体はダルくて、それでも早く馬車に戻らないとシチが心配する



私は意を決めて立ち上がったけれど、やっぱりフラりとまた座り込んでしまった。


……とりあえず場所を変えよう。



ヨロヨロと何歩か進むとクタリと大木に凭れた。






< 70 / 235 >

この作品をシェア

pagetop