まぶたを開けた時
怖かった。怖かった
怖かったからかな、立てないし振り返れない
体が震える
手が冷たい
怖い怖い怖い………!!
「……アレンッ…」
シエナはそう言って私を抱き締めた。
私が落ち着くように、シエナは体温をくれる。
でも、どうして私の名前でなく、アレンだったんだろう
シエナの「アレン」という呼び方はなんだか凄く深い深い関係で繋がっているような
まるで魔法みたいな呼び方だった。
シエナが心配してるのは、私でなくアレン
この体温はアレンへの体温?
シエナはやっぱり女の子なのかな?
アレンに恋をしていたのかな?
それって何だか
素敵じゃない?