まぶたを開けた時
「重くない?」
「全然」
「嘘、絶対重いよ」
「あのなぁ、騎士だから鍛えてるの、君花なんか鎧より軽いから」
そんなことを言いながらシンはさっきよりもずっと早く進んでいった。
揺れるのが少し辛いけど、このペースで早く部屋についてベッドに飛び込んだら気分悪いのなんてすぐよくなる。
後ろからくる殺気なんて気付かずにシンの首に手を回した。
「……走るよ」
「へ?」
急に走り出したシン、なんでかわからずに必死にしがみついてたら後ろから凄い音が聞こえてくるのに気付いた。
ドドドドドドドドドッッッ!!!
「えぇ!?」
振り返るとそこにいるのは般若
じゃなくてシエナ。