まぶたを開けた時
嘘だあ!
醒めろ醒めろこんな夢!!
何度目を擦ってもこの状況からは変わらなくて、疲れてきて兵士を見上げた。
立ってみたけれど兵士さんははるかに自分の身長を越していて、
怖い怖い
「あ、の」
「何ですかその格好」
いや、あんたこそ何ですか
「色々聞きたいんですけど」
「は?何を」
兵士さんは挙動不審の私に疑いの眼差しを向けた。
どうやら私を「王子」だと思っているらしい。
私って男顔!?
そんなつもりなかったんだけど
綺麗でも可愛いくもないけど
男顔でもないつもりだったんですけど
急に暗くなった私を見て兵士がもっと目を細める。