手のひらに、桜
「私、お化け屋敷嫌いだから、外で待ってる」
そう言ったから、現在の私は一人だった
せっかくだから、二人きりにしてあげようという私なりの配慮
なのはいいんだけど、一人で待っているのはつまらなかった
暇つぶしの本でも持ってくりゃよかった
私はほとんど何も詰まっていないかばんを恨んだ
やることないし・・・
本当、何しよう
そう思いながら、
チケット売り場の近くにある自動販売機に、
もたれかかった