手のひらに、桜
なにがそんなに可笑しいの
そう思いながら、私は冷めた目で一樹を見つめた
が、そんな目線も気にせずに、
ひたすら笑っている一樹
しばらくして、一樹はボソッと
ロボットかと思った、と呟いた
「は?」
「だって高井さん、少しも表情変えねぇんだもん。
俺さ、実は人間に似せて造られたロボットなんじゃないかって
本気で思っちまった」
ロボットって・・・
私、何者ですか?
しかも、名前間違ってる
私は高井じゃないって!!
いろいろつっこみたいことはあったけど、
一樹の次の言葉を聞いた瞬間に
その言葉は消えていった