手のひらに、桜
私がお化け屋敷の前につくと、
ちょうど出てきた2人がいた
龍見先輩と由利は、楽しそうに笑っている
だいぶ仲良くなったっぽいな
ちょっとだけホッとした私は、
2人に話しかけた
「あのさ…」
「あれ?紡、どこか行ってた?」
今までいなかったじゃん!
周りを見なよ…
そう呆れながらも、私は用件だけ伝える
「ゴメン。私、用事できた。先に帰るね」
え?と驚く由利に、本当にゴメン、と頭を下げて、
私は急いでその場を去ろうと、背を向けた