手のひらに、桜




「リンちゃんも補習くるのかな?」



「いや、もちろんくるだろ」



「やっぱり??なんの教科だと思いますか?」



「何って、社会じゃねぇの?」



「やっぱ社会ですかぁ・・社会だけ赤点とろっかなぁ」




というわけで、

足立先輩と茉莉のリンちゃんトークは変わらず続いていた


中庭にいく目的は、リンちゃんトークをすることなんじゃないかって最近の私は考えてる



私と先輩は、特に何を喋るでもなく

二人の会話を聞いていた


たまに喋ったりもするけど、二人のように盛り上がったりもしない



だけど、居心地が悪いわけじゃない

むしろ、けっこう楽しい



中庭にいくことを、私も楽しみにしちゃってるんだろうな、

というのは否定できなくなっていた


< 161 / 190 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop