手のひらに、桜




「桜のこと、やっぱり嫌いなんだ?」



先輩は、そう言いながら笑った



その笑顔が本当に桜みたいで・・


私はその場から立ち去りたかった




でも、その笑顔を向けられると、


無視できない..._







「大嫌い」



私は、もう一度そう言った


その声が思っていたより小さくて

私は唇を噛んだ



こんなに苦しいのは、初めて

はやく、逃げ出したい


ここから

この先輩から・・




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