手のひらに、桜
「・・・・・ッ!!」
一瞬、自分が何を思っているのか
分からなくなった
怒りとか、恥ずかしさとか、
あと、悔しさとか
いろんな気持ちが、胸の中で暴れる
でも、声に出ることはなかった
「でもさ・・・桜って、掴めるんだよ」
その言葉は、私に向かって
諭しているような口調で・・
私はキッと先輩を睨んだ
「それに、掴めなかったら・・」
「うるさいっ!!」
叫んだ
ここは学校で、
叫んだら目立つのも分かっている
それでも、
気持ちを抑えきれなかった...