手のひらに、桜
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「・・最低っ」
学校を出ると、私はそう呟いた
あんな先輩だとは思わなかった
本当に、最低・・・・・
私は、カバンを持ち直して
そこから去ろうとした
「紡ちゃんっ!!」
そのとき、後ろから声が聞こえた
あの先輩の声だ...
私は、無視して去ろうとする
「待ってって!!」
そんな私に、先輩は走ってきて
手を引っ張った
「やめて!」
思わず、そう言って手をふりほどく
でも、そのせいで先輩のほうを向いてしまった
「・・・・さよなら」
私は、先輩に頭を下げて
背を向けようとする