手のひらに、桜



――――――――っ!!





私の胸が、

言葉じゃ言い表せないほどの何かで

いっぱいになる




私が昔、あんなに掴みたかった桜を


掴めなかった桜を・・



あの先輩が綺麗に掴んだ―――





苦しい...






掴みたいなんて思ってはいない



あの日、私は掴めないって知ったんだから





私が苦しいと思ったのは、


嫌いな桜が綺麗に見えたから・・



それだけ―――――――







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