手のひらに、桜



「――だってさ。だから、土曜日...」



「うわぁーーー!!!ありがとぉ紡ちゃんっ」




私の説明を最後まで言わせずに、橋本さんは抱きついてきた


大げさな子だなぁ

と思いながら橋本さんの体を離すと、

なんと橋本さんは目に涙を浮かべていた



……なんていうか、その―――



「泣くほどのことだっけ??」



思わず私がそう言ってしまうと、

橋本さんはコクコクと首を上下に振った



「だ…だって、もう二度と会えないと思ってたから…」



そう言う橋本さんは、女の子だなって思った


こういう女の子女の子した子って、あんまり好きじゃなかったんだけど


なんでだろう...

橋本さんは嫌いじゃないなぁ

< 85 / 190 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop