手のひらに、桜
「はいはい、肝にめんじておきます」
私は、いい加減めんどくさくなってきて
適当に返事をした
それでもまだ、橋本さんは
「龍見先輩、紡ちゃんのこと好きになっちゃわないかな」
と弱気なことを言う
「大丈夫でしょ」
「そうかな…」
「や、大丈夫だから」
だんだん、ムカついてきた
「そ…だよね。考えてても始まらないよね」
ありがとう紡ちゃん、と言って
橋本さんは去っていった
その後ろ姿を見ながら、
やっぱり、私が相談に乗るのは
似合ってないし無理な気がする…
と、思わず考えてしまった