世界で君だけ。
ポカンと口を開けたままの私はどんなアホな顔を先輩に向けてるのだろうか。
でも今は、そんなことがどうでもいいくらいに
嬉しかった。
私の心すべてが先輩に反応して、
心臓がおかしくなるくらいドキドキして、
先輩と私のいる、この空間がとても心地よかった。
「…せ、先輩?」
私がポツリとそう言うと
先輩は
『泣き虫だね』
そう言いながら、長くて綺麗な指で私の頬に触れ
私の涙をぬぐった。
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