世界で君だけ。



「や、こんなにも誰かにぴったりの名前を聞いたことがなかったんで…


驚いてしまいました」



そう言うと先輩、“大げさだね”と笑いながら言った。





さっき、どっちの先輩が本当なのかな、とか思ったけど。




そんなのどうでもよくなった。



たぶん、


どっちの先輩も本当の先輩なんだ、って…


そう思えた。



2つの先輩をひっくるめて、高宮 智が存在している。


私はそんな先輩が好きなんだって、


そんな先輩で心がいっぱいなんだって、



そう思えることがこんなにも心を軽くさせる。



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