ポケットの恋
南部は被り気味に言うと机に置かれたチケットを取り上げた。
それを古谷に渡す。
「秋田さんとでも行って来れば?」
古谷は南部の言葉に一瞬固まり、それからぱんっと手を合わせた。
「ごめん!!そういうこと!!」
「…は?」
南部は呆気にとられたように古谷を見つめる。
「だから、秋田と行く約束してるんだけど!ね?二人きりだとなんつーか…だから付き合って!!」
南部は、呆気に取られた顔のまま、あんぐりと口を開けた。
「…お前さ、それ俺行ったら邪魔じゃない?普通に考えて」
「いや!ダメなんだ俺の場合!どうしても南部の存在が必要なんだ」
「どんな場合だよ…。つか大丈夫だろ。いつも楽しそうに話してるし。俺が行くことになんの意味が…」
明らか断られる流れを、古谷はばっさりと断ち切った。
ものを言わせない笑顔で、南部の肩を掴む。
「秋仁くん」
「がっ…ちょっ痛い痛い!」
「ついて来てくんないの?」
「だから…俺は…いてっ」
「秋仁くん」
「わかったよ!わかったから手ぇ離せ!」
南部が叫ぶと、古谷は途端に手を離した。
「はい。来週の土曜日ね」
南部は自分の前でにっこり笑っている男を内心呪いながら無言で頷いた。
それを古谷に渡す。
「秋田さんとでも行って来れば?」
古谷は南部の言葉に一瞬固まり、それからぱんっと手を合わせた。
「ごめん!!そういうこと!!」
「…は?」
南部は呆気にとられたように古谷を見つめる。
「だから、秋田と行く約束してるんだけど!ね?二人きりだとなんつーか…だから付き合って!!」
南部は、呆気に取られた顔のまま、あんぐりと口を開けた。
「…お前さ、それ俺行ったら邪魔じゃない?普通に考えて」
「いや!ダメなんだ俺の場合!どうしても南部の存在が必要なんだ」
「どんな場合だよ…。つか大丈夫だろ。いつも楽しそうに話してるし。俺が行くことになんの意味が…」
明らか断られる流れを、古谷はばっさりと断ち切った。
ものを言わせない笑顔で、南部の肩を掴む。
「秋仁くん」
「がっ…ちょっ痛い痛い!」
「ついて来てくんないの?」
「だから…俺は…いてっ」
「秋仁くん」
「わかったよ!わかったから手ぇ離せ!」
南部が叫ぶと、古谷は途端に手を離した。
「はい。来週の土曜日ね」
南部は自分の前でにっこり笑っている男を内心呪いながら無言で頷いた。