ポケットの恋
「あたしどうしたらいい…?」
「とりあえず気をつけなさい。夜とか、一人で歩かないほうがいいかも。あと部屋のカーテン引いとくとか。わかってると思うけど、絶対メールに返信しちゃ駄目だからね」
「うん…わかった。アドレスは?変えちゃ駄目?」
「うーん…やっぱり変えたりしたら余計に付け回されたって例もあるみたい」
「わかった…我慢する」
幸日は真実から返された携帯をパタンと閉じた。
そしてニッコリと笑う。
「真実ちゃんありがと。ちょっと楽になった」
「ううん」
真実は"あーあ"と言ってソファにもたれて顔を上向けた。
「なんかあたしってだめだよね…幸日になんかあってもこんなことしかできないっていうかさあ…」その言葉に幸日は大きく首を振る。
「そんなことないよ!真実ちゃん優しいし!それに!」
そう言って身を乗り出したと同時に爪楊枝のビンが倒れた。
「ぅわあ!」
幸日が慌てて片付けようとすると、今度は紙ナプキンの入れ物を倒してしまう。
「何やってんのあんた!」
「お待たせいたしました。グリーンサラダのお客様」
一瞬真実と幸日は固まって、ゆっくりと腰を下ろす。
店員が二人の真ん中に皿を置いて、去っていくと席は静まり返る。それから二人同時に噴き出した。
「とりあえず気をつけなさい。夜とか、一人で歩かないほうがいいかも。あと部屋のカーテン引いとくとか。わかってると思うけど、絶対メールに返信しちゃ駄目だからね」
「うん…わかった。アドレスは?変えちゃ駄目?」
「うーん…やっぱり変えたりしたら余計に付け回されたって例もあるみたい」
「わかった…我慢する」
幸日は真実から返された携帯をパタンと閉じた。
そしてニッコリと笑う。
「真実ちゃんありがと。ちょっと楽になった」
「ううん」
真実は"あーあ"と言ってソファにもたれて顔を上向けた。
「なんかあたしってだめだよね…幸日になんかあってもこんなことしかできないっていうかさあ…」その言葉に幸日は大きく首を振る。
「そんなことないよ!真実ちゃん優しいし!それに!」
そう言って身を乗り出したと同時に爪楊枝のビンが倒れた。
「ぅわあ!」
幸日が慌てて片付けようとすると、今度は紙ナプキンの入れ物を倒してしまう。
「何やってんのあんた!」
「お待たせいたしました。グリーンサラダのお客様」
一瞬真実と幸日は固まって、ゆっくりと腰を下ろす。
店員が二人の真ん中に皿を置いて、去っていくと席は静まり返る。それから二人同時に噴き出した。