ポケットの恋
古谷は軽く返事を返して、書架の列へ紛れていった。
それを見送って、宮川が口を開く。
「えっと…ちょっと話したいことがあるんだけどね、ここじゃなんだから、外出てもいいかな」
南部が頷くと、宮川は螺旋階段を下りて、建物のかげに入った。
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