ポケットの恋
「あらあら、秋田真実ちゃんだ」
「そうですけど。初対面で交際を申し込むような人に幸日のアドレスは教えられません。」
「別に真実ちゃんのアドレスは聞いてないよ?」
「知ってます。幸日に近寄らないで欲しいだけです。」
ちゃらい空気で答える次田を真実は睨みつけた。
途端に次田はやに下がる。
「いやぁーいいねぇ女の子に睨まれるとゾクゾクするね。やっぱり俺、真実ちゃんともアド交換したいな?」
そのタイミングで古谷が次田の肩に手を置いた。
「先輩、次の講座別棟じゃなかったですか?」
「あぁ…そっか。じゃ、幸日ちゃん真実ちゃんまったねー」
そう言って次田はひらひらと手を振って去った。
嫌な沈黙がながれる。
それをやぶったのは当然真実だった。
「幸日、行くよ」
「ふぇ!?あ、うん!」
真実は、幸日の手を掴むと、南部に小さく頭を下げて、もちろん古谷には一瞥もくれずに歩き出した。
「あっ、真実ちゃんちょっと待って!」
手を握られたまま、幸日は体を捻って南部の方を向いた。
「あの…っ!アドレスの交換はあたしもしたかったから、お礼になりませんから!」
どういう意味か把握できずに、南部は硬直する。
「そうですけど。初対面で交際を申し込むような人に幸日のアドレスは教えられません。」
「別に真実ちゃんのアドレスは聞いてないよ?」
「知ってます。幸日に近寄らないで欲しいだけです。」
ちゃらい空気で答える次田を真実は睨みつけた。
途端に次田はやに下がる。
「いやぁーいいねぇ女の子に睨まれるとゾクゾクするね。やっぱり俺、真実ちゃんともアド交換したいな?」
そのタイミングで古谷が次田の肩に手を置いた。
「先輩、次の講座別棟じゃなかったですか?」
「あぁ…そっか。じゃ、幸日ちゃん真実ちゃんまったねー」
そう言って次田はひらひらと手を振って去った。
嫌な沈黙がながれる。
それをやぶったのは当然真実だった。
「幸日、行くよ」
「ふぇ!?あ、うん!」
真実は、幸日の手を掴むと、南部に小さく頭を下げて、もちろん古谷には一瞥もくれずに歩き出した。
「あっ、真実ちゃんちょっと待って!」
手を握られたまま、幸日は体を捻って南部の方を向いた。
「あの…っ!アドレスの交換はあたしもしたかったから、お礼になりませんから!」
どういう意味か把握できずに、南部は硬直する。