ポケットの恋
「ごめんなさい。南部さん、わざわざ家まで来るの大変ですよね」
大学に続く道を歩きながら、幸日はぽつりと呟いた。
思いの外声が小さくなったのは、南部にそれ肯定されるのが怖かったからだと思う。
恐る恐る南部を見上げると、南部は笑顔で首を振った。
「全然。むしろ嬉しいくらいだ」「え?」
「好きな子を守りたいっていうのは、どの男でも一緒だと思う」
思わず息を飲んで南部を見上げる。
彼は普通の会話の一つとして言っただけのようだった。
特に変わった様子もない。
「…ずるいですそういうこと自然に言えちゃうの」
「え?」
南部は届かなかったのか、聞き返してくる。
「なんでもないです」と首を振って俯いた。
やっぱり女の子と付き合ったことなんて何回もあるんだろうな。
そして同じことを言われた子も他にたくさんいるはず…
そこまで思考してふと考えが止まった。
今あたし、何考えたの。
南部さんが今まで何人の女の子と付き合ったかとか、女の子にどんな言葉をかけたかとか。
大学に続く道を歩きながら、幸日はぽつりと呟いた。
思いの外声が小さくなったのは、南部にそれ肯定されるのが怖かったからだと思う。
恐る恐る南部を見上げると、南部は笑顔で首を振った。
「全然。むしろ嬉しいくらいだ」「え?」
「好きな子を守りたいっていうのは、どの男でも一緒だと思う」
思わず息を飲んで南部を見上げる。
彼は普通の会話の一つとして言っただけのようだった。
特に変わった様子もない。
「…ずるいですそういうこと自然に言えちゃうの」
「え?」
南部は届かなかったのか、聞き返してくる。
「なんでもないです」と首を振って俯いた。
やっぱり女の子と付き合ったことなんて何回もあるんだろうな。
そして同じことを言われた子も他にたくさんいるはず…
そこまで思考してふと考えが止まった。
今あたし、何考えたの。
南部さんが今まで何人の女の子と付き合ったかとか、女の子にどんな言葉をかけたかとか。