ポケットの恋
4
「で…?南部はアド交換して、古谷は電話番号知ってて?なんで俺だけ嫌な先輩みたいな位置付けになってんだよ!!」
バイト先で3人が顔を合わせた時、次田が真っ先に言った言葉がそれだった。
南部がアドレス帳に登録された名前を眺めて、幸日と書いてユキヒと読ませるのかと思っていたのを、当然のように遅れてやってきた次田が覗き込み、ほとんど本気で南部の首を絞めながら叫んだのだ。
「…先輩、俺だって秋田とアド交換できなかったんですけど」
その言葉で次田の標的は古谷に変わる。
「電話番号はあるだろうが!」
耳元で怒鳴られ、古谷は顔をしかめた。
「ならあげましょうか?俺だって勝手に控えたし」
「まじ?!」
しかしその取引きは南部に止められる。
「それ駄目だろ?本人の了解得て無いんだし…」
その発言によって、南部は次田と古谷にものすごい目で見られることになった。
「幸日ちゃんとアドレス交換してお礼考えておいてくださいなんて言われた男はさっすが」
「俺達とは違いますよねーうつわが」
“うつわ”は嫌味たらしく強調されている。
バイト先で3人が顔を合わせた時、次田が真っ先に言った言葉がそれだった。
南部がアドレス帳に登録された名前を眺めて、幸日と書いてユキヒと読ませるのかと思っていたのを、当然のように遅れてやってきた次田が覗き込み、ほとんど本気で南部の首を絞めながら叫んだのだ。
「…先輩、俺だって秋田とアド交換できなかったんですけど」
その言葉で次田の標的は古谷に変わる。
「電話番号はあるだろうが!」
耳元で怒鳴られ、古谷は顔をしかめた。
「ならあげましょうか?俺だって勝手に控えたし」
「まじ?!」
しかしその取引きは南部に止められる。
「それ駄目だろ?本人の了解得て無いんだし…」
その発言によって、南部は次田と古谷にものすごい目で見られることになった。
「幸日ちゃんとアドレス交換してお礼考えておいてくださいなんて言われた男はさっすが」
「俺達とは違いますよねーうつわが」
“うつわ”は嫌味たらしく強調されている。