ポケットの恋
「いいよ」
由利の言葉を待たずに言われた言葉に、目を見張ったのは南部も由利も同じだ。
「ほんと?!」
由利は顔を輝かせて古谷に近づくとその腕を取った。
「いいの?!」
「ただし、ほんとに秋田にはもう一切関わるな。それからアドレス、今ここで消して」
由利は何度も頷くと手早くアドレスを消して電話帳を見せた。
「これでいいよね?」
「あと」
古谷は頷きながら言葉を続ける。なんの躊躇もなく由利の手を剥がした。
「俺、おまえには気持ちないよ。それでもいいんだよな?」
由利は小さく息を飲んだ。
大方、もう一度付き合うことしか考えていなくて古谷の気持ち、という問題にまでは頭がいかなかったという所だろう。
「それでいいっ」
それでも由利は噛み付くように答えた。
由利の言葉を待たずに言われた言葉に、目を見張ったのは南部も由利も同じだ。
「ほんと?!」
由利は顔を輝かせて古谷に近づくとその腕を取った。
「いいの?!」
「ただし、ほんとに秋田にはもう一切関わるな。それからアドレス、今ここで消して」
由利は何度も頷くと手早くアドレスを消して電話帳を見せた。
「これでいいよね?」
「あと」
古谷は頷きながら言葉を続ける。なんの躊躇もなく由利の手を剥がした。
「俺、おまえには気持ちないよ。それでもいいんだよな?」
由利は小さく息を飲んだ。
大方、もう一度付き合うことしか考えていなくて古谷の気持ち、という問題にまでは頭がいかなかったという所だろう。
「それでいいっ」
それでも由利は噛み付くように答えた。