ポケットの恋
「あ、あのさー、映画のチケット二枚あるんだけどさー、一人で行くのってなんかアレだから付き合ってくんない?ほら、例のお礼としてでいいから」
とりあえず適当に口に出してみた。
出してみて、撃沈した。
どこのナンパ野郎だ。
一人で行くのが何なんだ。
もっとこう、すんなりした感じに美しく誘えないもんか。
「あー…」
疲れ切った声が出たと同時に携帯がなった。
「…っ?!」
幸日のことを考えていたせいか妙な期待をしてしまう。
慌ててケータイを開く。
結果は予想通りか。
期待は裏切られた。
「何…?」
表示された番号を見て溜め息をついてから電話に出る。
「ちょ…秋仁クン冷たいんだけど?」
掛けてきた相手は古谷だった。
「別に?で?」
不機嫌に返す。
「ごめんねぇ?幸日ちゃんじゃなくって?」
「はっ?!ぉまっ…何言ってんの?!」
その態度が明らかに幸日を期待していたことを物語ってしまう。
「ふふーかわいいなあ秋仁クン!ぎゅーしてあげたいなっ」
「キモい!!おまえ用事無いなら切るぞ!!」
半ば本気で切断のボタンに指をのせる。
とりあえず適当に口に出してみた。
出してみて、撃沈した。
どこのナンパ野郎だ。
一人で行くのが何なんだ。
もっとこう、すんなりした感じに美しく誘えないもんか。
「あー…」
疲れ切った声が出たと同時に携帯がなった。
「…っ?!」
幸日のことを考えていたせいか妙な期待をしてしまう。
慌ててケータイを開く。
結果は予想通りか。
期待は裏切られた。
「何…?」
表示された番号を見て溜め息をついてから電話に出る。
「ちょ…秋仁クン冷たいんだけど?」
掛けてきた相手は古谷だった。
「別に?で?」
不機嫌に返す。
「ごめんねぇ?幸日ちゃんじゃなくって?」
「はっ?!ぉまっ…何言ってんの?!」
その態度が明らかに幸日を期待していたことを物語ってしまう。
「ふふーかわいいなあ秋仁クン!ぎゅーしてあげたいなっ」
「キモい!!おまえ用事無いなら切るぞ!!」
半ば本気で切断のボタンに指をのせる。