ポケットの恋
片手で顔の半分を覆った真実に、幸日は慌てたように声をあげた。「あたしのそばには南部さんがいてくれたから大丈夫だよ!」
その言葉に真実が何かが詰まったような顔をした。
場が静まり返る。
「え…なんで…」
フォローのつもりで出した言葉に、どうしてそんな反応が返ってくるのかが理解できない。
思わず南部に助けを求めると、何故か天井を仰いでいた南部は視線をさまよわせた。
それから躊躇いがちに口を開く。「…幸日、今の若干爆弾発言…かも」
「え…」
言われて自分のセリフを反芻する。周回遅れでついてきた思考で、一気に煮上がった。
「いっ…今のはそういうことじゃなくて!」
言葉に困って周りを見ても誰も助けてはくれないらしい。
「っ…ぅ、真実ちゃんこそ大丈夫だったの?!お母さん」
焦った頭に浮かんだ心配を口から吐き出すと、真実は豆鉄砲を食らったような顔をした。
だがすぐに、嬉しそうな表情に変わる。
「大丈夫だった!……っていうかそのせいで幸日…」
一瞬明るくなった真実の表情があっという間に曇った。
その言葉に真実が何かが詰まったような顔をした。
場が静まり返る。
「え…なんで…」
フォローのつもりで出した言葉に、どうしてそんな反応が返ってくるのかが理解できない。
思わず南部に助けを求めると、何故か天井を仰いでいた南部は視線をさまよわせた。
それから躊躇いがちに口を開く。「…幸日、今の若干爆弾発言…かも」
「え…」
言われて自分のセリフを反芻する。周回遅れでついてきた思考で、一気に煮上がった。
「いっ…今のはそういうことじゃなくて!」
言葉に困って周りを見ても誰も助けてはくれないらしい。
「っ…ぅ、真実ちゃんこそ大丈夫だったの?!お母さん」
焦った頭に浮かんだ心配を口から吐き出すと、真実は豆鉄砲を食らったような顔をした。
だがすぐに、嬉しそうな表情に変わる。
「大丈夫だった!……っていうかそのせいで幸日…」
一瞬明るくなった真実の表情があっという間に曇った。