ポケットの恋
「そうですね。なんか暑くなってきたし」
その言葉に胸が跳ねる。
上擦った声にならないように、慎重に言葉を重ねた。
「近くにオススメのカフェあるんだけど、そこでいい?」
「あ!はい」
幸日は大きく頷いてにこっと笑った。
思わず頬が熱くなる。
丁度良いタイミングでラッピングの終わったピアスを受け取ると、二人で店を出た。
「やっぱり暑いですねー」
幸日が片手で日差しを遮るようにしながら空を見上げる。
「ね。」
それに相槌を打つが、内心は上の空だった。
今肩を並べて歩いているだけでも余裕が無いのが情けない。
思春期男子か、俺は。
ちらりと横を伺うと急にこちらを向いた幸日と見つめ合う態になった。
どちらともなく真っ赤になって、お互いそっぽを向く。
痛い沈黙を破ったのは幸日だった。
「あの、ずっと気になってたんですけど…」
「ん?」
「戸田さんじゃなくて、いいですから!」
突然の言い出しに、南部は思わず目をしばたかせた。
「えっと…何が?」
その言葉に胸が跳ねる。
上擦った声にならないように、慎重に言葉を重ねた。
「近くにオススメのカフェあるんだけど、そこでいい?」
「あ!はい」
幸日は大きく頷いてにこっと笑った。
思わず頬が熱くなる。
丁度良いタイミングでラッピングの終わったピアスを受け取ると、二人で店を出た。
「やっぱり暑いですねー」
幸日が片手で日差しを遮るようにしながら空を見上げる。
「ね。」
それに相槌を打つが、内心は上の空だった。
今肩を並べて歩いているだけでも余裕が無いのが情けない。
思春期男子か、俺は。
ちらりと横を伺うと急にこちらを向いた幸日と見つめ合う態になった。
どちらともなく真っ赤になって、お互いそっぽを向く。
痛い沈黙を破ったのは幸日だった。
「あの、ずっと気になってたんですけど…」
「ん?」
「戸田さんじゃなくて、いいですから!」
突然の言い出しに、南部は思わず目をしばたかせた。
「えっと…何が?」