夜  話  
満天に輝く星空には、白くミルクを流し込んだような天の川がたゆたっていました。


いつもはその光を惜しみなく降り注ぎ、夜空の上から万物を見守っているかのような大きな月も。


今夜ばかりは夜空の主役の座を星達に譲り渡しているかのごとく、いつもより少し控えめにあるかのようでした。


そう。


今夜ばかりは。


なぜなら今夜は、星達の祭典。


七夜の星祭りの夜、なのですから。
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