空音~君の笑顔が~
side 優季
昼休み。
ほぼ毎日 外で友達とバスケをしている。
俺がボールをとり、シュートを打つ体勢をとると急に
「いっけーっ優季くんっ!
そこだっ、決めろー!!」
聞きなれた声がものすごい爆音で聞こえた。
その声で全員が固まる。
俺にも視線が一瞬集まった。
なんで、俺を見るんだ……?
そう思ったけど相手が固まっている間にシュートを決めた。
決まったと同時に茅花先輩の声がまた聞こえた。
すると前にいた谷口が
文句を言ってきたが
「固まる方が悪い。
勝ちは貰うからね」
と言い、親友の桔平のもとへ向かった。
「オイオイ、すげーな茅花さん」
「そーだね……」
苦笑いで桔平が言うので
俺も苦笑いで返す。
校舎の3階を見上げると
茅花先輩が窓から乗り出して笑顔で俺に
「優季くん、頑張ってね!」
と手を降って言うから
俺も「うん」と言いながら手を振り返すと教室の中に入っていった。