蛮暴武隷奴
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昔々、ある山里に、〈竹槍の翁〉と呼ばれる男がいた。俺だ。
まだ翁というほどの歳でもないのだが、じわじわと厭だった都での暮らしがつくづく厭になり、早々と隠居を決め込もうとしたその時には、頭の毛が真っ白になっていた。以来、都の北のこの山里で、その日暮らしをどうにか二年も続けている。
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