蛮暴武隷奴
思い出す。
太陽と月の兄弟喧嘩。
地を照らす〈帝〉と、かつて太陽だった〈先帝〉との争いに決着がついた日、まだ俺の髪は黒かった。
奈良の都の終焉を、俺は山の上から見ていた。
傍らには頭目もいた。
仲間もいた。
前日に大納言の官を賜り、稲妻のような速さで死地を潜り抜けた〈将軍〉は、縛られた先帝を乗せた輿の脇に立ち、吹き寄せる熱い風を受けていた。
その後、両腕を封じられたまま陰陽寮に軟禁される形になった先帝を、俺たちは〈月〉と呼ぶ。
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