The god of death
昨日皿に入れ置いておいたミルクは減っていない。
逃げようにも、閉めきられたこの部屋からどうやって逃げ出したのか。
いや、でも逃げるような子には見えなかったんだけどな…
『…』
…この人は、知っているんだろうか。
ちらりと覗く顔を見つめマグカップを口にする。
本当に綺麗な顔立ち。
ハーフとかかしら。
「…ジロジロ見てんじゃねえよ」
『ひっ!…あつっ!?』
目を閉じたまま、いきなり口を開いたその男に驚き、コーヒーが宙を舞った。
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