The god of death
やっぱり合コン、行けば良かったかな。
未練たらたらにそんな事を思いながら一人寂しく帰路につく。
『あ…買い物して帰らなきゃ』
そう言えば冷蔵庫が品薄になってたんだった。
最近アイツのせいで食糧が無くなるのが早い。
まあ…
一人で食べるの寂しいから、そういう面では助かるんだけど。
…っといかんいかん。
アイツの存在を認める事になっちゃう。
…いつまでこの生活続けなきゃいけないんだろう?
目の前の横断歩道の信号が赤に変わったのを見て立ち止まった。
携帯を取り出すと着信メールが一件。
送信者は姫、合コンの中継でもしてくれたのかな…
接続が悪かったのか受信途中だったメールの本文を読み込む。
…ふと顔を携帯から上げると、右側から赤い車が近づいてくるのが見えた。
それは進路を徐々に歩道に近づけるように走ってくる。
信号待ちの歩道には私一人。
危険を脳は理解した、けれど身体は動かずただただ近づいてくる車を見る事しか出来なかった。
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