The god of death





時間が再び動き出した。





隣には涼しい顔をした黒髪の男が並んで歩いている。















「…ジロジロ見てんじゃねえ」



『…ねえ、アンタの姿って周りの人に見えてるの?』



「見えてる訳ねえだろ」



『だったらさ、最初からアンタがついてきてくれれば良かったんじゃない?』



「最初からそうしようとしてただろが」



『え、そうだったかな…』



「お前がジョシコウがどう、とか言って嫌がったんだろが」



『あー…』







そういやそうだ。



でも見えないんだって知ってたら…!








『…ん?じゃあ何、私、今一人で喋ってるように見えるって事?』



「あー、だな」



『うわ…』











道理でさっきから擦れ違う人の視線が気になるハズよね。




もうこれじゃ変人か可哀相な子じゃない…















『…』



「…」



『…』



「…」








無言だ。








.
< 38 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop