The god of death
その踏切で私と同じく遮断機が上がるのを待っていた人たちが居た。
幼稚園生位の男の子が一人と、中年サラリーマン。
遊びと仕事の帰りかな、そんな事をぼんやり考えながら鞄から携帯を取り出した。
電車が近づいてくる音がする。
…ふと、顔を上げると、隣に居た筈の男の子の姿が見えなくなっていた。
不思議に思って辺りを見回すと、すぐに彼の姿を見つける事は出来た。
…電車が目前に迫る線路の先に。
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