この気持ちを捧げたい
優しい不良
山田は髪の毛は金髪だし耳には大量のピアスがついてるけど顔はそんなに恐い顔では無くて…
どちらかと言えば優しい顔をしてる。
私が山田の顔に見とれてると山田が少しイラついた感じで聞き返してきた。
「テストの点数見たのかって聞いてんだけど?」
(うっやっぱり恐い…)
とりあえず私は縦に首をふった。
「まじか…あれだろ?……………3点……」
そう言うと不良は真っ赤にして下を向いた。
(あれ?顔真っ赤だ…もしかして…点数が低くて恥ずかしいのかな?)
私がそんな事を思ってると山田がいきなり私の肩を掴んだ。
ガシッ!!
(ギャッ!!何されるんだろう!!)
「頼むからテストを返してくれ…後…テストの点数黙っててくれ…」
えっ…!?
そんな事!?
もちろん返しますよ!!
黙ってますよ!!
私がコクコクと首をふると
安心したのか息をフウッと吹いた後、また私を見つめてきた。
(今度は……何…!)
「お前……名前は?」
(へっ…?)
「お礼したいんだけど…」
(お礼!?…この人すっごく丁寧じゃん……)
私は急いでメモ帳を取り出して名前を書いて見せた。
《上田朱香です。1年です。》
「ふーん…1年…年下か…」