この気持ちを捧げたい
山田先輩は私の教室に入ると勝手にスクールバッグを取り出して再び私の手を握り廊下を歩き出した。
(どうしよう…私さぼりたくないんだよなー…)
私は歩くのをやめると山田先輩が心配そうに顔を覗いてきた。
「どうしたの?体調悪い?」
優しく聞く不良の山田先輩に私はメモ帳を見せた。
《なんで私と遊びたいんですか?》
さっきから疑問に思ってた事……
さっきから先輩の話しを聞いてると、女の子が苦手らしい……
なのに私はいいのか?
「うーんーー朱香ちゃんは……おとなしいし可愛いから。」
えっ……
それが理由?
そんな女の子、この世に沢山いますよ?
《私さぼりたくないです。》
とりあえず今は正直に気持ち伝えないと私がどうなるか…
「えーーーーもう少し喋りたいんだけど?」