サクラナ
声の主は池田だった。
吉野の後をつけてきたのである。
「今、出る。」
吉野は個室から出ると、
持っていた便箋を吉野に渡した。
池田はそれをしばらく見ていたが、
首を傾げながら、
「ふ~ん、これのどこがおかしいんだ?可愛いじゃないか。」
と言った。
吉野はそれに答えず、
黙って写真の入った封筒を池田に渡した。
池田は封筒から三枚の写真を取りだし、
ふむ、ふむと言いながら一枚、一枚じっくり見た。
そして、
「ほら。」
と言って、吉野に写真を渡した。
一枚はサクラナが妹らしい女の子二人と写っている写真であり、
一枚は弘子と二人で写っている写真、
最後の一枚はサクラナ一人だけの写真である。
いずれの写真も最近撮られたものらしいが、
黄色いTシャツに、
麦藁帽子をかぶり、
ジーンズをはいて、
妹らしい二人の少女と一緒に笑っている写真が
吉野は気にいった。
吉野は写真を見終わるとそれを池田に返した。
池田は写真を受け取ると、
「ありがとう。
でも、これはいらないよ。処分してくれ。」
と言いながら便箋と
吉野が気にいった写真一枚を吉野に渡し、
にっ、と笑った。
「給食がなくなっちゃうよ。教室に戻ろう。」
吉野の後をつけてきたのである。
「今、出る。」
吉野は個室から出ると、
持っていた便箋を吉野に渡した。
池田はそれをしばらく見ていたが、
首を傾げながら、
「ふ~ん、これのどこがおかしいんだ?可愛いじゃないか。」
と言った。
吉野はそれに答えず、
黙って写真の入った封筒を池田に渡した。
池田は封筒から三枚の写真を取りだし、
ふむ、ふむと言いながら一枚、一枚じっくり見た。
そして、
「ほら。」
と言って、吉野に写真を渡した。
一枚はサクラナが妹らしい女の子二人と写っている写真であり、
一枚は弘子と二人で写っている写真、
最後の一枚はサクラナ一人だけの写真である。
いずれの写真も最近撮られたものらしいが、
黄色いTシャツに、
麦藁帽子をかぶり、
ジーンズをはいて、
妹らしい二人の少女と一緒に笑っている写真が
吉野は気にいった。
吉野は写真を見終わるとそれを池田に返した。
池田は写真を受け取ると、
「ありがとう。
でも、これはいらないよ。処分してくれ。」
と言いながら便箋と
吉野が気にいった写真一枚を吉野に渡し、
にっ、と笑った。
「給食がなくなっちゃうよ。教室に戻ろう。」