サクラナ
喫茶店につくと、
彼女は、
「弘君、今、何してんの?」
と言って、
僕の近況を尋ねてきた。
「今、公務員してんだ。」
「えーっ。信じられない。
悪ガキで有名だったあの弘君が公務員?
どこの役所が雇ったの?」
「警視庁。」
「嘘でしょ。」
「本当だよ。
といっても、
刑事ではなく事務職だけどね。
おれはずっと前に更生したんだ。」
「へえー、驚いた。
でも、よかったわね」
「おまえは何やってんの。」
「あたしはたんなるO・Lだけど。」
「どこ」
「○○○」
「すごいじゃん!で、なにやってんの。」
「えっ、たいしたことやってないの。案内係」
「えっ!グランドホステス!
それこそ、
嘘だろ。
あんなに口の聞き方が悪かったのに。
………でございます、
なんていっているの?笑っちゃうよ。」
「本当。お互いずいぶんと変わったもんね。」
僕らはこうして今までの自分たちの軌跡を語り合った。
彼女は高校1年のとき母親をクモ膜下出血で亡くし、
その後、
妹共々亡父の妹に引き取られたという。
だが、幸いなことに、
叔母夫婦は人柄が良いうえに、
子供がなく、
しかも、比較的裕福だったため、
サクラナたち姉妹を
自分の子のようにかわいがってくれたという。
そして、
サクラナは人並みに短大をでて、
某一流航空会社に就職したそうだ。
彼女は僕が思っていたほど
苦労しなかったわけだ。
彼女は、
「弘君、今、何してんの?」
と言って、
僕の近況を尋ねてきた。
「今、公務員してんだ。」
「えーっ。信じられない。
悪ガキで有名だったあの弘君が公務員?
どこの役所が雇ったの?」
「警視庁。」
「嘘でしょ。」
「本当だよ。
といっても、
刑事ではなく事務職だけどね。
おれはずっと前に更生したんだ。」
「へえー、驚いた。
でも、よかったわね」
「おまえは何やってんの。」
「あたしはたんなるO・Lだけど。」
「どこ」
「○○○」
「すごいじゃん!で、なにやってんの。」
「えっ、たいしたことやってないの。案内係」
「えっ!グランドホステス!
それこそ、
嘘だろ。
あんなに口の聞き方が悪かったのに。
………でございます、
なんていっているの?笑っちゃうよ。」
「本当。お互いずいぶんと変わったもんね。」
僕らはこうして今までの自分たちの軌跡を語り合った。
彼女は高校1年のとき母親をクモ膜下出血で亡くし、
その後、
妹共々亡父の妹に引き取られたという。
だが、幸いなことに、
叔母夫婦は人柄が良いうえに、
子供がなく、
しかも、比較的裕福だったため、
サクラナたち姉妹を
自分の子のようにかわいがってくれたという。
そして、
サクラナは人並みに短大をでて、
某一流航空会社に就職したそうだ。
彼女は僕が思っていたほど
苦労しなかったわけだ。