BLACK 〜それでも君に出会った〜
あたしは、
真の肩に頭をもたげて、
安心に満たされている自分を感じていた。

すると、
あたしの髪を撫でていた真の手が、あたしを抱き寄せた。

真の真剣な瞳と目が合った。

あたしが、静かに目を閉じると‥

冷たくて優しい、
キスが降ってきたんだ。

目を開けると、
真の不安そうな顔があたしの瞳を覗き込んでいたから‥

あたしは真に抱きついて、生まれて初めての言葉を口にしたんだ。

「真‥好きだよ。」

真は何も言ってくれなかったけど、
あたしの腰に回された手に一段と力を込めて‥

壊れそうになるくらい、
あたしを抱き締めてくれた。
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