BLACK 〜それでも君に出会った〜
それから1ヵ月後には、
あたしは二重生活が板についていた。

【真と付き合う自分】と、【彼氏がいないフリをして浩司くんのそばにいる自分】を使い分ける事に、違和感も罪悪感もなくなった。

浩司くんとは付き合っていなかったし、彼は大人だから、割り切った関係を持てる人だと判断していた。

この頃に気付けば良かった。

あたしが、
無条件に好きなのは、
誰なのか――
そしたら、
あんなに辛い思いをすることもなかったのに。
< 144 / 159 >

この作品をシェア

pagetop