BLACK 〜それでも君に出会った〜

『まぁ、いい事じゃないのは間違いないね。
でも、自分の気持ちが分からなくて揺れてるんでしょ』

茉莉は、乳白色の煙をゆっくり吐き出して言った。

「茉莉は、どうして雅史君と別れたの？」

『雅史よりも翼くんが好きだから。』

「でも、翼くんは付き合ってくれないんでしょ？」

『そんなの関係なくない？他に好きな人が出来たらあたしは迷わないよ。嘘ついて一緒にいられる程器用じゃないし。頑張って落とすし♪』

「茉莉は、強いね。
あたしは、愛されるより、好きって気持ちを大事に出来るほど強くなれない‥」

『はぁ？あたしだって恐いよ？？けど、好きなものは好きって素直に言いたい。』