BLACK 〜それでも君に出会った〜
隣の椅子を引く気配を感じて
ふと我に返ると、
教室の空席がなくなっていた。

だいたいの生徒が着席したようだ。

もう一度辺りを見渡して見ると、
隣に着席した子に目が止まった。

入学式だと言うのに、
明るい茶髪に
耳にはシルバーのピアスが光っていた。

見つめ過ぎたのか、
彼女がこちらを振り返り一瞬視線が交わった。

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