BLACK 〜それでも君に出会った〜
真っ直ぐに延びる
物寂しい廊下を
歩きながら、
窓の外を見た。

一枚のガラスを隔てて
咲き誇る桜は、
とても自由に見えた。

対照的に、
あたしは
薄汚れた嘘臭い
四角い建物に閉じこめられて、
身動きがとれなくなっている気がした。

だけど、
何かを変えられるような‥
何かが変わっていくような‥

確かに、
そんな気がしたんだ。
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