嘘×恋



あたしは制服に着替える。久しぶりに着ると,なんだか入学したときみたい。



あのときは………
広人がいた。



もうどうでもいいけど…。


適当な荷物を鞄につめて
家を出た。



ひんやりした風がスカートの中を通り抜けてスースーする。



寒いな………



チェックのマフラーを
首に巻いて,ぎゅっと手で押さえる。



あたしが通っている学校はすぐそこ。



近いから,あの学校にしたんだけど。









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