幼馴染みが担任になったら【番外編】
生の……ラブシーン……
感心しながらも、周りを目を凝らして眺めるあたし。
まだ夕方だから、公園にはあたし達以外、誰も居ないはず。
………なんだけど、
申し訳なさ気に灯る電灯より、ラブホから放たれる光によってやや明るい園内は、所々に茂みがあって、そこから今にも見知らぬ男女が出てきそうな気がしてしょうがない。
落ち着きなくソワソワしているあたしの肩を、瑞穂はいきなり叩いた。
「な、なにっ!?」
「アレよ、アレ」
「はっ??」
「あそこに見えるでしょ?黄色い建物」
言われて視線を移すと、確かに木々の間からチラリと黄色い建物が見える。
「あそこが、オススメよ」
「………へっ!?」
「だから〜、照れ屋なアンタ達には、あそこに見える“そんなバナナ”っていうラブホがオススメだよって言ってんの!」
こっちを向いて、ニッコリ笑う瑞穂。
どや!って得意げな顔が、なんだか頼もしい。
ああ、あたし達にねぇ……
確かに照れ屋同士だよなぁぁ……
って!!
「えええええっ!?!」
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