幼馴染みが担任になったら【番外編】





さっき耀太と別れた場所ってどこだったけ……





相変わらず、酔っ払いのサラリーマンやらお水のお姉様方で賑わってる道を、キョロキョロしながら歩く。






するとお見送りを受けてるオッサン3人組の向こうに、見慣れたダークブラウンの頭を見つけた。






居た!絶対アレだ!






後ろ姿だけど、頭しか見えてないけど、あたしは確信を持ってその人物へと近づく。






そしてあと1mってとこまで来た時、後ろから飛びつくことを思い付いて、ニヤリとほくそ笑みながら両手を広げて飛ぶ態勢を取った。






「……よ、」



その瞬間−−−



「やだぁ!耀太ったらぁ」






耀太の向こうから、甘ったるい女の人の声がして、






………えっ…






耀太の腕に華奢な腕が巻き付くのを見てしまった。








だ、誰……






両手を広げたまま、あたしの胸が苦しいくらい速くなる。





呆然と立ちすくむあたしの目の前でわずかに体をよじった耀太は、






「……麻美も相変わらずだな…」





ため息混じりに呟いて、絡む腕をゆっくり引きはがした。






あたしはその様子を、まるで悪夢でも見てるかのように見つめ続けた。






………麻美って……まさか……







`
< 69 / 98 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop