幼馴染みが担任になったら【番外編】
固まってるあたしの前で、ゆっくりと開いていく綺麗な瞳。
その動作がやけに色っぽく見えて、さっき頭に浮かんだ耀太の表情と重なる。
「あーあ… せっかく人が我慢したのに、そんな物欲しそうな顔で見つめられたら、理性ぶっ飛ぶんですけど。
責任取ってくれる?」
「……へっ…!?なに言って…」
思わず魅入ってしまった恥ずかしさと、意味不明な申し出に、あたしがたじたじになっていると、
「藤村さん、それじゃあ答えになってませんよ?」
澄ました顔で言う耀太。
そっちが教師ネタでくるんなら、あたしだって…!
「……反面教師…」
「ふんふん」
「……極悪教師…」
「なんとでも」
「……変態教師…」
「……ずいぶん生意気な生徒だな。
……補習決定」
「補習!?あたしもう生徒じゃないし」
「いいや、楓は一生俺の生徒だよ……」
そう言うなり、言い返そうとしたあたしの口を一瞬塞いだ耀太の唇が、素早く耳元へと移動する。
そして……
「……ただし、個人的のな」
「……その発言、エロ過ぎです///…石橋先生」
「そうか?俺なりのプロポーズだったんだけど」
「ええっ!?デリカシーなさ過ぎだよ!」
「うるさいな。本番は違うの考えとくから、とりあえず今は黙っといて…」
「……ふっ…んんっ…」
再び戻ってきた唇によって、あたしはあっさりノックアウト。
やっぱり、今日のあたしは耀太に翻弄されまくってると判明したのでした。
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