『BE YOU』
「はあ・・・・」


結局、今日も瞬ちゃんが
あたしに追いつくことはなく。


誰もいない家に1人で帰り着いて、
スウェットに半纏という
なんとも色気のない格好で
こたつに脚を突っ込み、
手の中のマグカップを握り締める。


ため息ばっかり、幸せが逃げちゃうよ・・・。


瞬ちゃんが女の子に待ち伏せされるのも。

あたしが女の子に『釣り合わない』って
言われるのも。


毎日瞬ちゃんと一緒に帰るあたしにとっては、
ちっとも珍しいことなんかじゃない。
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