そして秘密の〜番外編〜
こんな表情した美雪を見たら、同性の私ですら母性本能がくすぐられ、『守ってやりたい』『助けてやりたい』……そう思ってしまう。



だったら……。

隆志先輩が美雪をずっと見守っているのも、当たり前だよね。



「隆志先輩? 美雪? 2人共、どうしたの?」

隆志先輩と美雪の間には、気まずい雰囲気が漂っていたけど、それに気が付かないフリをして声を掛けた。



すると、美雪がハッとした。



「ううん、なんでもない。真実、着替えて校内回ろう? じゃぁ、隆志先輩、お疲れ様でした」

美雪は慌ててそう言い、私の腕を引っ張り、その場を離れた。

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